コインランドリー経営って儲かるの?
コインランドリー経営を検討している方が、一番気になることが「儲かるのか」ということだと思います。
実際に儲かるかどうか不安で迷っているという方もいるかもしれませんね。
コインランドリー経営は儲かるのでしょうか?
結論から言いましょう。
コインランドリー経営は儲かりますし利回りも良い投資です。
一般的なマンション投資の利回りが2~4%程度と言われているのに対し、コインランドリー経営の利回りは10%前後と言われています。
では、なぜコインランドリー経営は利回りが良いのでしょうか?
コインランドリー経営の利回りについて
コインランドリー経営の利回りが優れているとされるのは、以下の2つの理由によるものです。
人を使わない
スタッフや管理人が常駐しなければならない施設とは異なり、基本的にコインランドリー経営は無人で行うことができます。そのため、人件費を大幅に抑えることができるのです。オーナーが備品の補充や管理、集金まで行えば一人もスタッフを雇うことなく経営ができます。
景気の影響を受けづらい
洗濯はいつの時代も必要になるものであり、この先もなくなることはないことから景気の影響を受けづらく、安定した利回りが期待できます。また、近年は共働き世帯が増え、洗濯をする時間が十分に取れない家庭が増えました。こういった理由により、コインランドリー経営の需要が高まっています。
例えば、外出して買い物をする前にコインランドリーで洗濯に出し、買い物が終わってから回収するというように、効率よく時間を使っている方も多いです。これは人が多い都市部だけでなく他の地域でも同じことが言えるので、ある程度人が集まる地域であれば安定した稼働を期待することができます。
利回りシミュレーション
実際の利回りについてシミレーションしましょう。ただし、エリアや稼働率によっても大きな違いが出るため、あくまで参考としてとらえてください。
まず、初期費用についてです。15坪程度の店舗を想定しました。
- 洗濯乾燥機8台…1,000万円
- 内装・外装工事…800万円
- 物件取得保証金…100万(賃貸で借りる際にかかる費用の一種)
- その他備品購入費用…100万円
(※【既存ページ金額参考】https://coin-laundry-keiei.com/initial-investment/)
合計2,000万円と想定します。
続いて月間の売上についてです。
性別や年代によっても1回あたりの利用金額が異なりますが、1回あたり500円~999円使っている方が多い[1]ため、間を取って客単価を750円で計算してみます。この場合、仮に1日に20人来れば、30日で45万円の売り上げです。
月々のコストについても計算してみましょう。
水道光熱費は売り上げの30%程度が目安とされているため、135,000円と考えます。
家賃は10万円と仮定し、消耗品費や洗剤代などを2万円と考えた場合、ランニングコストは月々255,000円です。
利回りを計算してみると、表面利回りが「(45万円×12ヶ月)÷2,000万円×100=27%」、実質利回りは「(45万円-255,000円)×12ヶ月÷2,000万円×100=11.7%」となりました。
これは一例ではありますが、賃貸ではなく所有物件で経営すれば更に高い利回りが期待できます。
[1]
コインランドリー機械メーカー一覧
コインランドリー経営をするメリット
コインランドリー経営は儲かるということ以外にもメリットが多い投資です。
コインランドリー経営をするか迷っている方は、どのようなメリットがあるのかを理解してから検討されると良いかもしれません。
人手が要らない
コインランドリー経営のメリットとして、まず人手が要らないことが挙げられます。店舗は無人ですし、掃除などを自分でやってしまえば人件費もかかりません。お客様からの問い合わせなども提携会社のコールセンターが対応してくれるので、オーナーが対応する必要はありません。
利回りが良い
上記の通り、不動産投資よりも利回りが良いと言われています。
退職後や老後に本業にできる
コインランドリー経営は退職後や老後も負担になることがありません。
「年金収入だけでは不安だし、老後もまだまだ働きたい」「退職後、いきなりやることがなくなるのは不安。やりがいを見つけたい」と思う方は、本業とは別にコインランドリーを副業にしておき、退職後に本業として取り組むことも可能です。退職後や老後に向いているのは、手間がほとんどかからないコインランドリー経営ならではのメリットと言えるでしょう。
コインランドリー経営のデメリット
コインランドリー経営にはメリットだけでなく、デメリットもあります。以下のポイントをおさえておきましょう。
初期費用が高額
初期費用が1,000万円~3,000万円ほどかかるため、自己資金が用意できない場合は銀行借り入れなどで準備しなければなりません。また、大型の店舗を経営するほど多くのお客さんの来店が期待できますが、用意しなければならない機械の台数が増え、必要な初期費用も増えます。
無人であるからこそ起こるトラブル
人手がいらないメリットについてご紹介しましたが、無人の時間が多く、常に監視の目を光らせておけないからこそ発生してしまうトラブルがあります。例えば、機械にいたずらをされた、お客さんの衣類が盗まれた、浮浪者が居座っているなどが代表的です。
また、人の目が少ない時間帯を狙った精算機の破壊・売上金の持ち去り事件などもあるため、セキュリティに力を入れなければなりません。
ライバル店の参入が多い
コインランドリー経営は副業として非常に人気が高く、新たにこの業界に参入してくるライバル店がたくさんあります。これにより強豪が激化し、売り上げが減少してしまう可能性もあるのです。
コインランドリー経営の事例
コインランドリー経営を検討している方の中には、先輩経営者が実際に儲かっているのか、どのように売り上げが推移したのかなどが気になるという方も多いのではないでしょうか。
そんな方のために、実際にコインランドリー経営をしている方の声を集めてみました。
これからコインランドリー経営に乗り出そうと考えている方は、現場の生の声を参考にしてみてください。
Aさんのコインランドリー経営の事例
Aさんは人手が要らないことに魅力を感じ、コインランドリー経営を開始したそうです。新規事業として1号店を出してから、順調に利益を伸ばし現在では2号店の準備をしています。
初期投資として、ランドリー機器などの設備(洗濯乾燥機5台・乾燥機4台・その他精算機やテーブルなど)に1,600万円、内外装工事費に300万円がかかり、現在の年間の売上は960万円程度となっています。
売上の推移は初年度が700万程度。2年目からは800万円を超えたとのこと。
今では月商が70~90万円となり、店舗の稼働率は16%。単に稼働率を上げるだけではなく、SNSを用いた販促などを行うことで集客率を上げているそうです。
Kさんのコインランドリー経営の事例
Kさんは安定した副業を探して説明会などに積極的に顔を出し、コインランドリー事業に出会いました。もともと人を使って自営業をしていたことにあり、副業は楽にできるものをと考えていたようです。開業後は客足が少なかったものの、地域への周知を徹底し現在では経営が安定。2号店も視野に入れ始めて、空き店舗を探しているということです。
初期投資として、ランドリー機器などの設備(洗濯乾燥機4台・乾燥機2台・その他精算機やテーブルなど)に1,500万円程度、内外装工事費に500万円がかかり、現在の年間の売上は800万円前後。
月商に換算すると約70万円、今後さらに利用者が増えるよう、便利なサービスやキャンペーンの導入を検討しているということです。
コインランドリー経営の流れ
コインランドリー経営のパートナー選定
説明会への参加や、資料請求をして各パートナー企業の特徴を理解しましょう。
一口にコインランドリー経営と言っても企業によって様々な違いがあります。
自分に合ったパートナーを選ぶためにも以下の点は確認するようにしましょう。
・コインランドリー機器(洗濯・乾燥機)に強みはあるか
・収益モデルは正確であるか。
・開業前と開業後のフォロー体制は十分か
・メーカーかフランチャイズか。
※なぜメーカーかフランチャイズかを確認するかというと、フランチャイズですとロイヤリティが発生するケースがあるからです。メーカーであればロイヤリティなどは発生しません。
開業エリア決定
提携パートナーが決まったら、開業エリアを決めます。大体どこに開業する予定であるか、パートナー企業の担当者に伝えながら検討を行いましょう。ただし、利用者のニーズや客足を考えると、必ずしも希望のエリアに決まらない場合もあります。
それぞれの地域の治安や居住者の数、居住者の種別(単身者・学生・ファミリー層など)によって、人の流れも変わってきます。高齢者の多い場所では24時間営業にせず朝早くからの開業にするなど、利用者のライフスタイルも踏まえて計画すると良いでしょう。
機器の導入
コインランドリー経営は、機器を購入するかリースするかによって初期費用やランニングコストが大きく変動します。
購入した場合は初期費用が高くなりますが、ランニングコストはかかりません。
リースの場合は初期費用が抑えられますが、ランニングコストがかかります。
購入にするか、リースにするかは開業資金や自己資金によって決めると良いでしょう。
また、店舗の地域や立地によっては布団洗濯乾燥機やシミ抜き機、スニーカーランドリーなどを導入することもあることもあると思います。利用者の目線に立って、どの機器を置くべきか考えてみてください。
物件契約の締結
開業エリアを決め、ランドリー機器を揃えたあとは物件契約を締結します。(物件を持っている場合は賃貸契約の必要はありません)
物件を決める際には、立地と家賃のバランスで決める必要があります。当たり前ですが、家賃は開業後ランニングコストになります。収支のシミュレートを立て、よく考えて物件を決めましょう。
内装外装工事
客層をもとに内装や外装のデザインを決め、内外装工事を行います。店内に案内板を取り付けたり、外に提携会社の看板を設置したりと、宣伝や案内に関わる表示の取り付けも行います。
工期は店舗の広さや状態によって変わります。段差をなくす工事や防水加工はコインランドリーに欠かせないものですが、それ以外については事前によく話し合って決めましょう。水道・ガス・インターネットなどの各種工事も同時進行で実施します。
工事が終了すればオープンは間近です。
店舗OPEN
すべての設備が整ったら、いよいよコインランドリーがオープンします。オープンするにあたり、一番重要なのは地域の方に認知してもらうことです。
地域の情報誌や新聞、チラシなどで開店情報を出すことで、オープンしたことを知らせると良いでしょうか。
また、新規の利用者にはプリペイドカードが安くなるキャンペーンなども有効な手段です。
コインランドリー経営の始める上での注意点
コインランドリー経営を始めるにあたり、それぞれのオーナーによって用意できる資金や物件、立地に関する条件は異なります。そのため、開業前と開業後にしっかりとフォローできる会社をパートナーとして選ぶことが成功への秘訣です。様々な企業の話を聞き、自分に合った企業を見つけましょう。
コインランドリー経営を成功させるには
何よりも重視したいのが立地に関することです。特に重視したいポイントを確認しましょう。
生活道路沿いに店舗を構える
立地の良さは売上に大きく関わってきます。所有物件を利用する場合はその場所で経営するしかありませんが、賃貸で新たに店舗を借りる場合は最初の店舗の場所選びが非常に重要です。
できる限り生活道路沿いにあり、メインターゲットである30代や40代の女性が利用しやすい場所を選びましょう。買い物ついでにコインランドリーを利用する方が多いので、商業施設やスーパーマーケットが多いエリアは特に狙い目です。
ただし、そのようなエリア内にあったとしても、ひっそりとした場所に店舗を構えてしまえばなかなかお客さんは付きません。周囲に広く認知してもらえるかどうかも重要です。
十分な駐車スペースがある
洗濯物を抱えたお客さんの多くは車で来店するため、駐車場が少ないとお客さんを逃してしまいます。できれば少なくとも5台分は確保しましょう。
成功するためには生活道路沿いに店舗を構えるのが理想的とご紹介しましたが、駐車場に入りやすいことも重要です。中央分離帯があって遠回りしなければならないような場所は避けておきましょう。
コインランドリー経営で成功する人失敗する人
きちんと準備をし、お客さんのことを考えられる人は成功しやすく、それがうまくできない方は失敗しやすいといえます。コインランドリー経営で成功する人失敗する人は以下の通りです。
成功しやすい人
しっかりと時間をかけ、事前準備を万端に行っていた人は成功しやすいといえます。
例えば、どのような場所にどのような店舗を立てるとお客さんが集まりやすいのかも十分にリサーチし、需要に合った形でサービスを提供できればそれだけたくさんお客さんがつくのは間違いありません。
また、お客さんが気持ちよく使えるように常に店舗の状態を清潔に保つよう心がけている方なども成功しやすいです。
失敗しやすい人
うまくいかない最も大きな原因として挙げられるのが、事前の準備不足です。例えば、リサーチが不足していたために重要ではない場所に店舗を構えてしまった、近隣にライバル店舗が多く立地条件が悪かったなど。
実際に店舗を構えてから立地の問題を解消するのは非常に難しいことです。
また、コストを抑えるために清掃業者を雇うことなく簡単な掃除のみで済ませてしまうような場合もお客さんが離れる原因になります。
収益についても同じで、きちんとコストについて把握し、管理ができなければ失敗することがあるので気をつけましょう。
コインランドリー経営のコツ
オープン前に考えておきたいことのほか、実際に営業を始めて収益が伸び悩んでいる時にできることがあります。
オープン前のポイント
コインランドリー経営のコツとしていえるのが、何よりこだわりたいのが実際にお客さんの立場になって考え、利用しやすいコインランドリーを目指すということです。
例えば、初めて来店するお客さんでもわかりやすいように、遠くからでも見える看板を設置する、駐車しやすい場所に店舗を構えるなど。もちろん、そもそもお客さんが足を運びにくいような場所や、需要がないところで成功するのはなかなか難しいことなので、物件選びにこだわることも重要です。
ただ、すべてを完璧にしようと考えて初期費用をかけ過ぎると、それをなかなか解消できない状況にもなりかねないので、初期費用をおさえ、その分ランニングコストに回すのもおすすめの方法だといえます。
営業を開始してからのポイント
実際に営業を開始してみたものの客足が伸びない場合は、やはりお客さんにとって利用しやすい環境になっているかもう一度確認が必要です。
例えば、お店の場所がわかりにくく目立つ看板もない、外から見て店内が暗くて入りにくい、店内や店外の掃除が行き届いておらず不衛生に感じるといった問題点はないでしょうか。問題点が見つかったら改善が必要です。
コインランドリー経営にかかる費用
コインランドリー経営を始める場合、初期費用として必要な資金の相場は1,000万円~3,000万円ほどとなっています。
家賃の安い物件を見つける、中古の機器を導入する、機器の購入ではなくリースを検討するなどの方法で初期費用を抑えることが可能です。
ただ将来的なことを考えると、性能の良い機器を導入しておいたほうがお客さんの満足度も高くなりやすく、リースよりも購入しておいたほうがランニングコストを抑えられるなどのメリットもあります。
まとまった資金を用意できない場合は、融資を受けて開業資金やランニングコストを調達していく方法も人気です。
必要な資金の相場は1,000万円~3,000万円といってもどのような形で経営していくのかによっても変わってくるので、自分の場合はどれくらいになりそうかしっかり試算しなければなりません。