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コインランドリー経営のリースとは?利用方法からかかる費用まで解説


コインランドリー経営では、様々な機材や設備を揃えて利用者にとって便利な店舗づくりを行います。

ランドリー機器などの設備機材は購入する方法のほかに、リース会社から直接機器をリースして使用することもできます(事前審査あり)。

ここでいうリースとは、機械設備などをリース会社が購入し、コインランドリー経営を行うオーナーに長期間にわたって賃貸する取引のことです。今回はコインランドリーに欠かせない設備をリースする際の方法やメリット・デメリットを詳しく解説します。

コインランドリー経営で機材をリースできる?

ランドリー機器をリース形式で利用することは可能ですが、事前に審査が行われます。短期間の貸し出しがレンタルと呼ばれるのに対し、リースは3年以上10年未満程度の範囲内で長期にわたって貸し出すことをいいます。

リースは長期のレンタルと言い換えても良いのですが、リース期間が長くなるほど月々のリース料率が低くなるため、利益を出しやすくなります。

後述する利用方法の流れにしたがって、リース会社からできるかぎりの好条件で返事がもらえるようにしっかりと準備をしておきましょう。

コインランドリー経営でリースを利用する方法

コインランドリー経営でリースを利用する方法は以下の通りです。

・リース会社への問い合わせ
・確認条件の提示(機種名などの希望や納入時期など)
・リース契約の申し込み
・事前審査
・契約の締結
・発注・納品
・リース開始

まずランドリー機器を扱っているリース会社に問い合わせを行い、リースを利用したい条件を提示します。希望の機種や納品時期などをここで相談しながら、契約の申し込みに入ります。

申し込みの段階で、会社の貸借対照表や損益計算書、営業報告書などの財務諸表のほか、会社経歴書や税務申告書を提出します。

これらの決算書類を確認し、信用に値すると判断されれば審査に合格となります。開業から日が浅い場合は、開業届出書や企業名の入った公共料金の引き落とし(支払い)書類も提出を求められる場合があります。

事前審査に通らなければ別のリース会社をあたることになりますが、いくつかトライしても通過しなければレンタルや買取などの方法を検討した方がよいでしょう。

機材をリースすることによるメリット

ランドリー機器をリースすることによるメリットは、大きく分けて4点です。

1. 設備にかかる資金を分割にできる
2. 保険に自動的に加入できる
3. 固定資産税がかからない
4. 耐用年数に合わせて期間を設定できる

ランドリー機器を自前で用意する際には設備費用が丸ごとかかってきます。これをリースというかたちで月々の支払いにすれば、トータルの金額を分割にできるので出費を抑えることが可能になります。

ランドリー機器は、1台導入するだけでもかなりの費用になります。最新の機種となると、中古品よりもさらに割高になるため初期投資が高額になりがちです。

その点、設備費用を丸ごと支払う必要がなく、月々の売上からリース料を支払えるのは魅力的ですね。

リース会社にリース機器を申し込むと、故意の破損ではない部分が保険で賄えるよう、保障がきく「動産総合保険」に加入できます。自己所有のランドリー機器は自前で保険に入らなければならないので、費用がかさむことを考えるとリースのほうがお得かもしれません。

またリース会社から貸し出されているランドリー機器は、オーナーの所有物ではないので固定資産税がかからず、節税対策にも有効です。固定資産税の申告と納付も一切不要です。

機械というものは、使えば使うほど劣化していきます。機器の使い勝手が悪く見た目も老朽化していると、消費者心理としてはなんとなく避けたくなるもの。古い機種のまま何年も置いていると、客足が遠のくリスクが生まれてしまいます。

リース利用なら、機器の耐用年数を考えてリース期間を自由に設定できるので、最新の設備をタイムリーに導入できます。もちろんリース期間が終了すれば、また新しい機種をリースし直せるので、経済的かつ効率的な方法となります。

機材をリースすることによるデメリット

メリットが得られる一方、リース契約にはデメリットもあります。特に注意したい2つのポイントを確認していきましょう。

1. 契約期間中は途中解約ができない
2. 一括購入よりも割高になる

リース利用では、途中解約は不可となっています。残債が必ず残り、すべて返済するまで引き落としは続くので、万が一途中でコインランドリーを閉めることになっても定期的な支出が発生します。

経営がうまく回らなくなったときにまだ支出が続くというのは、オーナーにとっては少々痛いところ。始めから高額なリース料にならないよう注意して計画し、申し込みを行うことが大切です。

またリースは、一括で機器を購入するよりも割高になります。これはリースに「料率」と呼ばれる利息がかかることが理由です。リース期間が長くなるほど料率は下がっていきますが、必ず一律でかかるものであることに注意が必要です。

購入のほうが割安になることを考えると、末永くコインランドリー経営を続けたい方には購入のほうが適しているとも考えられます。

機材のリース費用はいくらかかる?

基本的にコインランドリー投資では、店舗の広さ・間取り・レイアウトに応じて機器を設置していくことになります。

狭い場所にランドリー機器をいくつも置いてしまうと使い勝手が悪くなってしまうので、使いやすさを踏まえたうえで何をどの程度導入するか?を計画していきましょう。

実際にかかるリース費用は、機器1台の料金・リース料率・リース期間により変動します。一例として、洗濯機4台+乾燥機8台を7年契約した場合、月々のリース料金は約15万円前後になります。

機器の内容や導入数によっては20万円を超える場合もあるので、事前によくシミュレーションをして費用を計算しなければなりません。自前で購入できるものは購入し、常に売上の範囲内で賄えるように注意しましょう。

機材のリース費用は何年で利益になる?

機材のリース費用は、契約期間を過ぎればリース会社の取り決めにしたがって、再リース・買取・新機種での契約のいずれかから選ぶことができます。もちろん契約不要であればリースそのものを見送る(終了)ことも可能です。

リース会社によっては、契約期間満了後の再リースは通常料金よりも格安で契約期間が延長できる可能性があります。このシステムを利用すれば、引き続き契約を続けながら負担を大きく減らせるので、利益が出やすくなります。

リース費用は10万円~30万円の範囲内が多くみられますが、店舗の規模が大きくなればさらに料金がかさみます。利益が出るのは通常7年~10年前後といわれますが、それより早くに利益が出るケースもありますし、逆になかなか大きな利益につながらない方もいます。

いずれも事前にシミュレーションを行いながら、事業計画を定めておくことが大切です。

自己資金に応じて設備を整えていこう

リースと買取のどちらを選ぶかは、事業を始める際にどの程度自己資金を調達できるかがポイントとなります。

満足に自己資金が用意できれば、料率がかかり割高になるリースを利用する必要はないかもしれませんが、少しでも設備投資費用を抑えながら経営を行うなら、いきなり自己資金ですべて賄うのではなくリースを選んだほうが良いでしょう。