コインランドリー経営を成功させる上で、把握しなければならないのが「利回り」です。
言うまでもなく利回りの高い投資をすることが目的になりますが、コインランドリー経営をすれば高い利回りになるかというとそうではありません。
ただし条件にこだわることで、利回りの高い投資を実現することができます。
この記事では、コインランドリー経営の利回りについて詳しく解説していきます。
「コインランドリー経営の利回りの目安」
コインランドリー経営の利回りの目安について解説します。
コインランドリー経営の利回りの目安は、賃貸なら15％、所有なら20％程度です。
マンション投資や不動産投資の利回りは平均4～6％とされているため、コインランドリー経営の利回りは非常に高くなっています。
「賃貸で15％、所有物件で20％」
コインランドリー経営は、オーナーの運営方法や形態によって利回りが異なります。
まず賃貸物件を利用する場合の利回りは15％程度となっています。元が取れるまでにかかる期間としてはおおよそ7年が目安になります。
一方所有物件を利用する場合の利回りは20％以上となっています。元が取れるまでにかかる期間としてはおおよそ5年が目安です。
このようにコインランドリー経営の利回りは、賃貸で15％、所有物件で20％が目安となり、後者のほうが元を取れるまでにかかる期間が短くなります。
「実際の利回りをシミュレーション」
コインランドリー経営における、実際の利回りのシミュレーションを紹介します。
まずは利回りの計算に必要な基礎知識を解説してから、基礎知識の内容を踏まえたうえで、コインランドリーの経営を始めたAさんの事例を見ていきましょう。
「コインランドリー経営の利回り計算における基礎知識」
コインランドリー経営の利回り計算をする前に、初期費用やランニングコストの一般的な目安を知っておきましょう。
コインランドリーの開業資金は、平均的に約1,000～2,500万円とされており、ランニングコストは売上の約25％が目安とされています。
機材の準備に多少コストがかかりますが、コインランドリー経営はランニングコストがあまりかからず、突発的な支出が発生しにくいことが特徴。
修繕費などの想定外の諸経費が必要となる不動産投資と比較して、収支の見込みが立てやすいと言えるでしょう。
ご紹介したとおり、コインランドリー経営に必要な初期費用とランニングコストの目安を踏まえて、次の項目で実際のシミュレーションをご紹介します。
「Aさんの例」
Aさんは以下のような店舗を借りました。
売上予測：70万円/月
初期費用：2,500万円
賃料：15万円/月
ランニングコスト：175,000円/月（売上予測の25％）
利回りの計算方法は
利回り＝（売上－ランニングコスト）÷初期費用×100
なのでAさんの例で計算すると次のようになります。
利回り＝（売上70万円/月－家賃15万円/月－ランニングコスト175,000円/月）×12ヶ月÷初期費用2,500万円×100＝18％
前述した利回りの目安を参考に、気になっている物件情報から計算することで実際の利回りを導き出すことができます。
「コインランドリー経営で利回りを上げていくためのポイント」
利回りを上げていくためのポイントについて解説します。
コインランドリー経営で利回りを上げていくためには、いくつかのポイントがあります。
立地条件にこだわることも大切ですが、店内の設備や雰囲気、防犯設備を整えること、主婦層をメインターゲットに含めることなどがポイントです。
「立地条件にこだわる」
コインランドリー経営において高い利回りを実現したいのなら、とにかく立地場所にこだわらなければなりません。
言うまでもなく立地は売上や利回りを左右する条件なので、質が良いほど高い利回りを実現しやすくなります。
コインランドリーにふさわしい立地は、人口密集地の集合住宅が多いエリアであり、駐車場を確保できるスペースがあることです。
集合住宅では洗濯物を干す場所が狭いことから、コインランドリーの利用率が高まります。
また、近くに大学や専門学校などがあり、待ち時間を潰せるような場所があればなお良いでしょう。
既に所有している物件をコインランドリーとして活用する場合、立地条件を満たしておらず収益が上がらないという可能性もあるため、所有物件が条件不足であれば、諦める勇気も必要と言えます。
コインランドリー経営において高利回りを実現するためのカギは、ご紹介したような立地条件を満たしていることです。
「地域住民から好まれる店舗を作る」
今後の日本は、女性の社会進出にくわえて高齢化が進んでいくことが予測されています。よってコインランドリーの需要は高まりを見せていくはずです。
高い利回りを確保するためには、地域住民から好まれる店舗を作ることが必要です。
ターゲットを把握すること、どうすれば多くの人から利用されるかなどを明確にした上で店舗作りをすると良いでしょう。
「明るく清潔で安全な店舗」
集客できるコインランドリーであるためには、明るさ、清潔さ、安全性の3つが求められます。
集客率を高めるためには、まず「どのような人にとっても入りやすい店舗」であることが重要です。
女性1人でも入りやすい店舗を目指すためには、照明や店内の雰囲気を明るく、清潔にし、防犯面で安心できる設備を整えることが必要となります。
具体的には、洗濯物の盗難を予防する防犯カメラを完備し、インテリアやBGMが美しく、店内で過ごしやすいように自動販売機や休憩スペースが備わっている店舗が理想です。
コインランドリー経営で利回りを高めていくためには、明るさ、清潔さ、安全性の3つのポイントを重視しましょう。
「メインターゲットに主婦層を入れる」
コインランドリー経営では、主婦層をメインターゲットに据えることが重要です。
前項でご紹介したように、女性の社会進出により仕事を持つ忙しい主婦が増えてきているため、仕事を持つ主婦層においてコインランドリー利用率が高まってきています。
また、マンションやアパートに居住する家族が増えてきたことも、主婦層の利用率が高まってきた理由のひとつでしょう。
以前からのターゲット層である学生や一人暮らしの男性も、もちろんターゲット層に含めなければなりませんが、メインターゲットに主婦層を含めるべきであることは揺るぎません。
そのため、子供の送り迎えや買い物の合間に気軽に立ち寄れるコインランドリーにすることは、利回りを高めていくためにも欠かせないポイントです。
「愛されるコインランドリー経営を目指す」
コインランドリー経営において利回りは非常に重要ではありますが、生活する上で欠かせない洗濯サービスを提供するコインランドリーだからこそ、愛される店舗を目指すことこそが、安定した収益をあげるための近道といえるでしょう。
